2012年11月30日金曜日

電子書籍比較

そろそろ電子書籍に完全移行を検討中。一応書店員なんだけどね。
ちなみに私が欲しいのは、電子インクの端末。つまり、小説を読みたいわけです。コミックくらいなら液晶でも大丈夫だが、さすがに文章となると液晶では疲れる、と言うかその前に読んでいられない。でも物理的な本を持ち歩くのはめんどいし、管理もしなきゃいけない、と言うか出来ない(ぇ

と言うことで、機種含め比較です。
結構長くなってしまったので、詳しく読むのがめんどい人は5のまとめに飛べばよろしいかと。


比較するのは下記3サービスと機種
a.Amazon Kindle,Kindle Paperwhite
b.Booklive!,Lideo
c.紀伊国屋とその他,PRS-T1 or PRS-T2
(以下、列記する場合は上記フォーマットを使用)

他にも例えばkoboとかありますが、糞と言う噂しか聞かないので論外。あとはよく分かりませんが、主要なのはこの3つでしょう。
では項目を分けて比較。

1.配信書籍数(データはいろんな所から引っ張ってますが、できるだけ最新のもの。洋書除く)
a.72,711
b.109,223
c.53,490+73,000+50,000?

単純に登録数の比較。強いて言えばBookliveが多いのかな?
cのSONY軍団?の登録数はそれぞれ、紀伊国屋、SONY、楽天の数字。つまりかなり重複している。まぁ実際カバーしている範囲はBookliveより多い可能性がある。

具体的にどの書籍で比較しようか迷ったんだが、どれを取ってもサンプルとしては偏るだろうし、意味があるほどサンプルを取るのもめんどいので、独断で下記2冊を比較する。

x.To LOVEる―とらぶる―ダークネス モノクロ版 1
y.フルメタル・パニック!アナザー4

結論としては、ほぼ全てのストアで取り扱いがありました。ほぼ、というのは、フルメタ4巻は楽天には無し。まぁ楽天にあんま興味無いんでどうでもいいです。

ここで一つ問題が。cが最も広く登録書籍をカバーしていると思われるのだが、紀伊国屋が怪しいことを書いている。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=EK-0063816&TYPE=EBOOK
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9988363591&TYPE=EBOOK

※この商品は"Reader"ではお読みいただけません。

...ええーー
まぁSONYで配信しているからこの2冊に関しては問題ないのだが、楽天が糞な以上、SONYのストアがメインにならざるをえない。まぁ配信数はSONY単体でも問題ないが、せっかく他サービスにも対応しているのにもったいない気が。

あとAmazonに関して言うと、雑誌のラインナップは無いに等しい。まぁ私はあんま雑誌読まないし、読むとしてもカラー液晶端末で読むので問題はない。


2.書籍値段
Bookliveのみポイントを購入し、そのポイントで電子書籍を購入?する形をとっている。料金体系は下記の通り(Bookliveから引用)




それなりに新刊が発行されるのであれば、月1,000円くらいは使うだろう。足りなくなれば個別ポイントを買う。この形であれば、5~10%は安くなる計算になる。ただしポイント有効期限は付与から5ヶ月後末日である。
また、キャンペーンで1巻無料、キャッシュバックやパック販売などを行うことがあるので、更に安くなる。
一方、紀伊国屋はポイント還元である。現在(12/2まで)は電子書籍ポイント10倍だが、通常は1%程度のようだ。キャンペーンは、現在(11/30)は富士見書房半額をやっているが、Bookliveでも同じのをやっているような。多分どこでもやってる。と言うことで、価格的なイニシアティブはあまり無いと思われ。SONYも同様。楽天はもうめんどいのでいいです。
問題はAmazonである。Amazonは還元のたぐいは無い。「とらぶる」で比べると、価格は同じなので候補3つの中で一番損である。が、「フルメタル・パニック」の価格が他2候補は600円なのに対して、Amazonだけ429円である!なんと30%近い割引。これは強烈。ただBookliveも、3巻以前は450円。新刊は高い...?

以上まとめると、
a.新刊も安い?他候補より全体的にも安い。コミックは横並び?
b.ポイント制度により一定して10%以上安い。新刊は定価?既刊はcと同じだがポイントを勘案するとaと同等。キャンペーンで激安
c.電子書籍の定価。ポイントも魅力なし


3.端末
・まず価格を比較
a.7,980円
b.8,480円
c.8,799円or9,623円(送料込み、11/30現在の価格.com最安値)

価格差はa-cで1,000円以下。まぁ無視できる範囲。

・スペック
基本的には一緒なので、気になる点だけ抽出する
-フロントライトの有無
a.あり
c.なし
b.不明

割りと暗い所で読む事が多いような気もするので、照明は欲しい所。BookliveのLideoはスペック表に書いていないところを見るに、なしの可能性が高い?ちゃんと大事な所は書いてくださいよ。

-重量
aのみ30~40g程度重い。ロディアのメモパット(No11、半分弱使用)が40gであった。微妙な重さ。

-通信機能
無線LANは当然すべて搭載しているが、bのみWiMAX搭載で外出先でも通信可能。と言っても、WiMAXでは室内は弱いし、私の環境ではテザリングし放題なのでさしてメリットとはならない。

-対応フォーマット
a.Kindle(AZW3)、TXT、PDF、保護されていないMOBI、PRCに対応。HTML、DOC、DOCX、JPEG、GIF、PNG、BMPは変換して対応
b.Booklive専用
c.電子書籍:配信コンテンツ(.mnh) *4、XMDF (.zbf)、ドットブック (.book)、EPUB (.epub) *5、PDF (.pdf) *6、Text (.txt)
音楽:MP3 (.mp3) *7、AAC (.mp4、.m4a) *8
写真:JPEG (.jpg、.jpeg)、GIF (.gif) *9、PNG (.png)、BMP (.bmp)

cは幅広いサービスに対応しているだけあって、色々対応。aは、電子書籍はAmazon専用になるので問題ないか。bはPDFすら読めない。使う機会があるかと言われると微妙だが...とりあえず論文放り込んでおくとか?

-ソフトウェア(ブラウザ)
a.あり
b.なし
c.あり

白黒で、大して処理能力の高くない端末でブラウジングするかどうかはかなり微妙な点だが、ちょっとwikiとかで調べたい時には便利かも。


4.その他
Bookliveについては、すでにアカウントを持っている。しかしそのせいで、1アカウントに結び付けられる端末数が制限されているため、ちょっと不便である。bの端末自体についてはまだ未発売のため、レビュー待ちといった感じ。


5.まとめ
a.ランニングコストは最安だと思われる。対応ファイルもそこそこで汎用性は良。端末のフロントライト搭載はかなり評価できる。電子書籍化希望が簡単にできる
b.買う書籍によってはAmazon以上に安くなる可能性あり。品揃えも登録点数で言えばAmazon以上。が、端末が未発売のため詳細待ち
c.ほとんど候補から外れる。幅広いサービスに対応しているものの、紀伊国屋とkoboはあまり使えない模様。登録点数でいえばSONYのみでAmazon程度はある。端末の拡張性は最高だがフロントライトは無いので暗所では使いにくい

と言うことで、私はほとんどAmazon-Kindleで決まりな感じです。
最初は以前から使っているBookliveにしようと思ってたんだが、完全に専用端末だし、フロントライトは無い気がするのは減点。キャンペーンは魅力的だが、タイミングと好み次第だし。
まぁとりあえずはBookliveの端末発売まで様子見です。フロントライト無しならKindle決定。ありならもうちょっと考える。